1 生成AIとは?
1.1 AI / 機械学習 / 生成AI
AI(人工知能)とは、人間が行ってきた知的な作業をコンピュータで再現・支援しようとする技術の総称です。AIという言葉には幅広い意味が含まれており、必ずしも「学習する仕組み」を持つとは限りません。過去には、あらかじめ決められたルールに従って動作するルールベースのシステムもAIとして扱われてきました。
機械学習:従来は人間が作っていたルールを自動的に生成するのが機械学習です。大量のデータからパターンや規則性を自動的に学習します。新規のデータを入力して分類や予測が可能です。スパムメール判定や需要予測などは、機械学習の代表的な活用例です。
生成AI:機械学習を応用することで、新しい文章やコード、画像、音声などを生成することができます。ChatGPTやGeminiなどは、この生成AIに分類されます。単に「判断するAI」ではなく、「作り出すAI」である点が大きな特徴です。
LLM(大規模言語モデル):生成AIの中でも大規模なテキストを学習したものがLLM(大規模言語モデル)です。テキストを学習することで、単語の次にどの単語がくるかを予測できるようになり、結果的に文章を生成できます。
1.2 実際は何をしているか
生成AIは、あたかも人間のように考えて回答しているように見えますが、実際には「次に来そうな単語(トークン)を確率的に予測して並べている」仕組みで動いています。
意味を理解したり、正解を保証したりしているわけではありません。
この仕組みを理解していないと、もっともらしいが誤った回答、いわゆるハルシネーションをそのまま信じてしまう危険があります。生成AIの出力は「候補案」であり、常に人間が確認・判断する必要があります。
1.3 得意なこと・苦手なこと
生成AIは、既存のテキストを学習し、予測しているだけですから、定型的な文章生成や既存パターンの組み合わせ、サンプルや説明文の作成といった作業を非常に得意としています。調査や要約、言語変換なども強力に支援してくれます。
一方で、環境に強く依存する内容の正確性保証や、最新情報・非公開情報の扱い、要件が曖昧な状態での正解提示は苦手です。また、生成されたコードの品質や安全性に対する最終的な責任はAIではなく人間が負うことになります。